無愛想な仮面の下
 次の日、会社に行くと素っ気ないものだった。

 晴れて雨じゃないから?

 見かけてもこっちを見もしない。
 通常運転過ぎて、こっちが拍子抜けしてしまった。

 あんなに……泣きつかんばかりの勢いだったくせに。

 腹立たしくてイライラしながら職場へ向かう。

 そんな時だった。
 階段の前ですれ違った人の手が伸びて……。

「え………。」

 伸びてきた手は私に当たって私の体は階段の方へよろめいた。
 気づけば体は宙に浮かんでいて、誰かの叫び声が聞こえた。

「……!!浜島!」







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