無愛想な仮面の下
帰り道、雨の中で空を見上げている人に遭遇した。
人通りが多い道から逸れたビルとビルの間。
思わず物陰に隠れてしまった。
その人はモジャだったから。
このところ見かけ過ぎだ。
そう思うのに目が離せない。
あんな風貌なのに、というか、あんな風貌だからなのか、雨の中で傘もささずに立ち尽くして空を見上げる姿が映画のワンシーンのようだった。
雨に打たれ、すぶぬれになっている。
体中のいたるところから雨がしたたり落ちる。
それでも微動だにしなかった。
しばらくして気が済んだのか空から目を離したモジャが眼鏡を取り、雨で更にボサボサになった髪をかき上げた。
雨の中、空を見上げてたのに眼鏡かけたままだったのか…と思ったのも束の間。
「嘘…。
めちゃめちゃイケメンなんじゃない?」
モジャはもう一度、空を見上げた。
その瞳は悲しみを映している気がした。
人通りが多い道から逸れたビルとビルの間。
思わず物陰に隠れてしまった。
その人はモジャだったから。
このところ見かけ過ぎだ。
そう思うのに目が離せない。
あんな風貌なのに、というか、あんな風貌だからなのか、雨の中で傘もささずに立ち尽くして空を見上げる姿が映画のワンシーンのようだった。
雨に打たれ、すぶぬれになっている。
体中のいたるところから雨がしたたり落ちる。
それでも微動だにしなかった。
しばらくして気が済んだのか空から目を離したモジャが眼鏡を取り、雨で更にボサボサになった髪をかき上げた。
雨の中、空を見上げてたのに眼鏡かけたままだったのか…と思ったのも束の間。
「嘘…。
めちゃめちゃイケメンなんじゃない?」
モジャはもう一度、空を見上げた。
その瞳は悲しみを映している気がした。