イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で



カレーを作り終えて、次はチョコスポンジケーキ。


「すごい...!!ちゃんと膨らんでる...!!」


オーブンから取り出したスポンジケーキは、わたしの理想どおりにふっくら膨らんでいた。


二回も失敗したのに、葵ちゃんに手伝ってもらったおかげでこんなに綺麗にできるなんて!


わたし一人だったら、なん十回やっても成功しなかったと思うよ!!


「葵ちゃん~!ほんとにありがとう!」


「いやいや、あたしは後ろで見てただけだよっ」


「こんどお礼させてね!

葵ちゃんは明日は予定ある?一緒に暁のお祝いしようよ!」


だって、わたしの誕生日も暁と葵ちゃんで祝ってくれたもんね。


「えっとー...明日予定あるんだ~!だから二人で仲良くねっ(ほんとは行けるけど...ここはふたりきりにさせるしか!!)」


「そっかあ」


葵ちゃんいてくれたらよかったな...でも、ちゃんと仲良りできてないわたしたちのあいだにいてもらうのも悪いよね。


「明日デコレーションだけがんばってね!」


ガッツポーズで応援してくれる葵ちゃん。


「うん、デコレーションだけならなんとか...!!」


スポンジケーキは今晩冷蔵庫で寝かせて、明日、チョコ生クリームや苺でデコレーションするのだ。


葵ちゃんは時計に目をやりながら。


「あたし用事あるからそろそろ帰らないと...、カレーだけ食べて帰ろうかなあ!」


「うん、わたしも食べる!つぐからイスに座ってて!」


「ありがとうっ」


こうしてわたしたちはできたてのカレーを暁より一足先に食した。


すっごくおいしくできていて、大成功!!


暁、喜んでくれるかなあ!!

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