イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で


ちゃんと家で食べてくれてよかった。


だって、せっかくカレー作ったんだもん。


「ってゆか、なんで自分でカレーついでるの!?わたしが待ち構えるつもりだったんだよ!?」


寝てたわたしが完璧悪いんだけど...。


「どんなキレ方だよ。

...ってこれ彩が作...」


言いかけて途中で止まるコイツは失礼すぎる。


そんなわけないと思っている表れにちがいない。手に取るようにわかった。


「わたし以外だれがいるの!?

...葵ちゃんに10割助言してもらいながらだけど...」


ごひょごひょと後ろに付け足す。


「ふーん」


暁はそれだけ言って、

「おかわり」

空になったお皿を前に出した。


「...え?」


思わず聞き返してしまった。


「つぎたかったんだろ」


「な、なにそれ」


ただつぎたかったわけじゃなくて、暁が帰ったと同時に食べれるようにしたかったって意味なのに!!


「はやく食わせろ」


「はいはいっ」


わたしも可愛くないけど...命令形で言ってくる暁はもっと可愛くない!!

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