イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で
2杯目のカレーライスをもぐもぐと食べ進める暁を向かいに腰かけて思わずガン見する。
「なんだよ」
「別にっ」
「うめぇよ、馬鹿」
暁はやっとわたしがほしかった言葉をくれた。
2杯目も食べたいと思えるほどおいしいってことだと思ったけど、
やっぱり言葉にしてほしかったのだ。
よかったあ、めちゃくちゃうれしいっ!!
「馬鹿は余計!」
「最初母さんが作りに来たのかと思った」
「...暁のほうが味音痴じゃないの?」
「それ自分のことけなしてんのな。
...つーか、冷蔵庫に謎の物体あったんだけどなんだあれ」
ふと思い出したように言った暁。
「はあ?謎の物体ってーー」
わたしはそこでハッと思い出して「あああっ!」と大きな声を出してしまった。