イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で
「......ユウ?」
なぜか暁の眉間にシワが寄った。
癖で、下の名前で呼んでしまった。
伝われば、問題はないと思うけれど。
「く、草原夕くんだよ。同じ部活でしょ?」
暁と同じ学校同じ部活なんて、なんて偶然なんだ。
もしかして仲よかったり...?
「あー、あのチビか」
暁は思い出したようにそう言った。
「!?ちょっと!そんな言い方...!!」
たしかに夕くんの身長は165センチで、わたしより背が低いし、180センチある暁からしたら、かなり低く見えるかもしれないけど...チビなんて失礼すぎるよ。
もしかして仲いいなんて、ちがった。
たしかに、いつも爽やかでみんなに優しい夕くんと、
悪魔みたいなダークな雰囲気を持った意地悪な暁とじゃ、
意気投合しなさそうだ。