イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で


「......ユウ?」


なぜか暁の眉間にシワが寄った。


癖で、下の名前で呼んでしまった。


伝われば、問題はないと思うけれど。


「く、草原夕くんだよ。同じ部活でしょ?」


暁と同じ学校同じ部活なんて、なんて偶然なんだ。


もしかして仲よかったり...?


「あー、あのチビか」


暁は思い出したようにそう言った。


「!?ちょっと!そんな言い方...!!」


たしかに夕くんの身長は165センチで、わたしより背が低いし、180センチある暁からしたら、かなり低く見えるかもしれないけど...チビなんて失礼すぎるよ。


もしかして仲いいなんて、ちがった。


たしかに、いつも爽やかでみんなに優しい夕くんと、

悪魔みたいなダークな雰囲気を持った意地悪な暁とじゃ、

意気投合しなさそうだ。

< 156 / 198 >

この作品をシェア

pagetop