イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で
「なにすんの...っ!?」
驚いて起き上がろうとすると、わたしの両手首をつかんで布団に押し付けた。
暁はわたしに逃げる時間なんて与えてくれない。
「離してーーんんっ」
苦しそうな、切なそうな表情が見えたのは一瞬で、抵抗するわたしの唇を強引に自分のソレで塞いだ。
頭が真っ白になってなにが起きたのか理解するのに時間がかかったけれど、理解したころにはもう遅かった。
暁の唇が触れるのは、これで二回目だ。
あのときの優しいキスとは正反対な、強く力のこもったキス。
二回目どころか、三回目も四回目も容易にこなしてくる。
「あき、やめ...ッん、んっ」
わたしの言葉なんて聞いてなんてくれない。
角度も変えて何度も何度も...、暁の唇の形、熱、柔らかさ...すべてが一気に伝わった。
頭がぼうっとしてきて、おかしくなりそうだった。
両手を塞がれて、足も暁の体が乗っていて、抵抗なんてする隙どこにもなかった。
それどころか、全身の力が抜けてきた。
それくらい、熱い熱いキスだった。