イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で
その日の放課後。
わたしはいつも通りまっすぐに家に帰っていた。
今は、暁が帰ってくる前に夜ご飯を一人で食べている。
前までは、暁が部活から帰ってくるまで待っていたのに。
ふたりでテレビを見ながら楽しく過ごしていたのに...。
「...彩」
正門を出たところで、わたしは横からだれかに声をかけられた。
「ゆ...!夕くん...!」
わたしは心臓が飛び出してしまいそうだった。
自分の目がおかしいのかと思った。
だけど、今たしかに目の前に立っているのはーーあの、夕くんで。
この前会ったときはジャージ姿だったけど、今回は制服で、もちろんそれも暁と同じもので、改めて暁と同じ高校なんだと思い知らされた。