イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で


「今日部活休みでさ。

いきなり来て待ち伏せしててごめんね」


彼は申し訳なさそうにそう言った。


「ううん、わたしこそ、連絡したかったんだけど...」


夕くんはなにもわるくない。


わるいのは、わたしだから...。


「久隆、俺の番号なんて知らないんだ。

彩からその言葉が聞けて、うれしいよ」


「えっ」


暁が知らないって言ってたのは、ほんとだったんだ。


「どうして久隆に聞いてなんて言ったのか、て顔してるね」


どうやら表情に出てしまっていたようだ。


「宣戦布告、てやつ?

彩、俺と会った次の日に、俺の番号聞いたでしょ?

その次の日から、久隆、ものすごく俺のこと敵視してくるよ」


彼は少し笑いながら言った。

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