イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で


「...どこに引っ越すの?」


なにも気にしていないふりをして、そう尋ねた。


「○○郵便局の近く」


「ふーん...」


ここのほうが、学校に近いじゃん。


わざわざここより遠いところにしなくてもいいじゃん。


そんな言葉たちをグッと飲み込む。


暁に引っ越そうと思わせたのはわたしだから、引っ越さないでなんて、都合よすぎるよね...。


「引っ越し...手伝うね」


精一杯笑顔を作った。


だけどひきつっている気がして、顔を見られないように逃げるようにソファに腰かけた。

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