イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で


はあ。


学校に無事時間内にたどり着いたはいいけど、正直、めちゃくちゃ高校生活不安だ。


正門の手前でついため息がこぼれる。


だって...わたしは極度の人見知りだから。


暁に対しては、小さいころからずっと一緒だから、もう完全に人見知りをしていない。


友達できるかな...。


中学のときも、気軽に話せるようになるまでにだいぶ時間がかかったし、特別仲のよい子は一人もいなかった。


ほんとはみんなともっと仲良くしたくて、親友と呼べる子だってほしいのに...人見知りを打ち破れない。


そして原因は、たぶんわたしの見た目にもある。


わたしの身長は169センチ。


顔だって、美人とはよく言われるけど、悪く言えばきつそうで性格の悪そうな顔つき。


そんなわたしが黙っていれば、怖い、と男女ともにあまり誰も寄ってこなかった。


だから、高校での目標は、“親友”を作ること。


簡単にはできないと思うけど...がんばるしかない!


わたしはそう心に決めて正門をくぐり抜けた。

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