イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で
暁の荷物を暁の部屋の前に置いて、
わたしは鯵を魚焼き機にセットした。
白ご飯をよそって、グラスに冷えた麦茶を注いで。
「魚は10分で焼けるから!!」
「...」
「あ、暁が好きな旅番組あるじゃん!」
素早くテレビを4チャンにして。
「...」
「なに突っ立ってるの?はやくここ座りなよ!」
洗面所から出てきた暁は、わたしに怪しげな視線を送ったまま動かない。
「な、なあに?」
わたしは葵ちゃんのまねをして、首をくねっとかしげてみる。
我ながら...無理がある。
でも、こうでもしないと...!!
「...きっも」
暁はそれだけ吐き捨てて席についた。
「き、きもいって!!女の子に対してその言い方はないでしょ!?」
こっちだってやりたくてやってんじゃないし!!
「女の子?は?」
「うわうざすぎ!!もう魚二匹ともわたしが食べるから!!」
「太れ」
「~っ!!」
もう!!
ああ言えばこう言う!!