イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で
「だからお願い!こんなの頼めるの暁だけだから!!」
パチンッと手のひらを合わせた。
ほんとに暁だけなんだよ。
だって、男友達なんて、一人もいないし...。
「...。
無理」
間を置いて、変わらず一刀両断。
紛らわしい間を入れるな!!
「なんでよ!暁、遊園地好きじゃん!!」
小さい頃、家族ぐるみで何度か一緒に行ったことがあるのだ。
「めんどくせぇんだよ」
「わたしのためと思えばめんどくさくないでしょ!?」
仮にも小6まで一緒にいた仲じゃないか!!
しかも、現在同居している仲じゃないか!!
こういうときだけ都合よく考えるわたしもわたしだが...。
「余計無理」
よ、余計って!!
むかつくー!!
「じゃあもういい!葵ちゃんの男友達に頼むからっ!!」
わたしがそうキッパリ言うと、暁は「はあ?」と低い声を出した。
「な、なに」
「ふざけんな」
「ふざけてない!大真面目!」
だって、それくらいしか方法がない。
どうしても、ライブ行きたいから!!