イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で
「...ってそんなこと考えてる場合じゃなくて!!」
暁を関心してる暇あったら、走りにいかないと!!
昼食を終えたわたしは、スポーツウェアに着替えて、胸元まである茶色い髪の毛をポニーテールにして、14時になったところで、鍵と携帯電話とお金だけ持ってようやく家を出た。
今日は暑くもなく寒くもなく、涼しくてちょうどいい気候!
気持ちよく走れそう!
わたしはスニーカーの紐を結び直して、「よしっ!」と気合いを入れて走り出した。
いつもは5キロしか走ってないから、2.5キロのところで折り返している。
でも、今日はその2.5キロより先に行くんだ。
長く走るつもりだから、いつもよりはペースは遅めで。
すでに見慣れてしまったこの町の景色。
地元から離れるのは不安もあったけど、この町には基本なんでもあって便利だし、雨もあまり降らなくてとても過ごしやすい。
そういう意味でも今通っている高校を選んでよかったな。
高校では、変わらず葵ちゃんと仲良く学校生活を送っている。
勉強は基本的に問題ないし、葵ちゃんに助けてもらって、最近ではクラスメイトと気軽に話せるようになった。
この前なんか、「はじめは話しかけずらかった~」とか「真顔だと怒ってるのかな?て思ってた!」とか言われた。
そう言われるのは慣れているし、今はその印象がなくなったってことだからむしろ言われたって平気。
毎日優しく人見知りのわたしを応援してくれている葵ちゃんに感謝だ。