イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で


まだ、近くに電車が通っていればよかったのに。


近くにはJRはあるけど、郊外電車がなく、わたしの家にはたどり着けない。


だから、約10キロ、この自分の足で帰るしかない。


カフェに入るまで走っているときは、そんなにしんどい!きつい!なんて思わなかったのに、

その疲れがようやく現れたかのように、今ものすごく足が重たい。


せめて真っ暗になるまでに、帰らないとーー...!


「っきゃ!!」


自分の気持ちと足が相反しているせいか、もつれてしまい、わたしはその場にずっこけてしまった。


「いったあ.........」


立ち上がろうとすると、右足首に激痛が走った。


「ッ!!」


最悪、ひねったみたい......。


「もうやだ......」


こんな歩道のまんなかで...。


わたし、ほんとどんくさい......。

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