イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で



「あ.........き」


暁?


ほんとに暁...?


自分の目が疑わしい。


「なんだよ」


黒い前髪を鬱陶しそうにかき分ける暁。


「な...んで暁がここに...」


そこから動くなってそういうこと......?


「お前が言ったんだろ。ここにいるって」


暁はただそれだけ言って、こちらに背を向けてしゃがんで構えた。


!!こ、これって...足首を痛めたわたしをおぶるってこと、だよね?


「い、いいよ!!わたし、歩いて帰れ...」


「言うこと聞け」


ぐいっと腕を引っ張られ、あっという間に暁の背中に着地する。


そしてわたしの体はフワリと宙に浮いた。

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