イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で
「お前...何先に寝てんだよ」
扉のところには、Tシャツと下はジャージ、タオルを頭にかぶったお風呂あがりの暁が立っていた。
暁のほうが疲れているし、その原因であるわたしが先に寝ているのが気に入らなかったのだろうか。
たしかに、先に寝るべきではなかったかも。
今回ばかりは反省した。
「ご、ごめんね。暁もはやく寝たら...?」
「んー...」
暁は寝ぼけたように部屋の中に足を踏み入れて、なんとわたしの隣に腰かけてきた。
「な、なに!?」
びっくりして、一気に眠気が吹き飛ぶ。
「うるせぇな...頭に響く」
「の、のいてよ!」
ただでさえわたしの部屋には入らないでって言ってるのに、ベッドに座ってくるだなんて!!
わたしは目の前にある暁の背中を押してベッドから離そうとする。
なのに暁の体はびくともしない。
「ちょっと!!暁!!とりあえず髪の毛乾かしたら!?」
雫がわたしと布団にポタリと落ちた。