イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で


「今日のところはこれくらいにしといてやるよ。足の腫れが完全に治ったら、覚悟しとけ」


「こ...っこの悪魔!」


このときわたしは、一生腫れが引きませんように。


そんなおかしなお願い事を心のなかで何度も呟いた。


それから暁は毎日わたしの練習に付き合ってくれた。


悔しいことに、暁のアドバイスをこなしていくと、自分でも分かるくらいに軽やかに走ることができるようになった。


そして30分だったタイムも、少しずつ縮まっていったのだった。

< 68 / 198 >

この作品をシェア

pagetop