イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で
「......」
ーーその日の夜。
わたしは帰ってきた暁に、黙ったままゆっくりと賞状を手渡した。
「ふーん」
暁は無表情でその賞状をながめる。
15位まで、渡される賞状。
わたしの結果はーー11位だった。
「ま、お前にしては頑張ったんじゃねぇの」
優しい言葉をかけてくれるけど...わたしはまったく納得がいかない。
「...もっかい今日の朝からやり直したい」
「グチグチ言ってんな。何回やろうが結果は同じだ」
「っ...」
そうだ...暁の言うとおりだ。
今のわたしではきっと、何回走ろうと、10位以内には入れないだろう。
しかも、暁があそこで声をかけてくれたから、たまたま11位には突き込むことができただけだ。