イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で
Part3
走れるよな
「暁!!起きて!!はやく!!」
扉をバンバン叩いても反応がないため、わたしは仕方なく部屋に乗り込んだ。
...向こうに顔を向けたまま、まったく動きがない暁。
「起きてるでしょ!?ほら!!もう朝ですよー!!」
わたしはヤツがかぶっているかけ布団をバサーッ!!とはがしてやった。
「チッ...もっと可愛く起こせよ」
暁は上半身を起こして眠たそうな瞳でわたしを軽くにらむ。
全然怖くないもんねっ!!
「可愛い起こし方とかないでしょっ!!ほら、30分後に家出るからね!!」
「...めんど」
わたしが部屋をあとにしようとした瞬間につぶやいた言葉は、しっかりとわたしの耳に届いた。
「約束したじゃん!!遊園地でもライブでもどこでも一緒に行くって!!忘れたとは言わせなーい!!」
わたしはなにか言い返される前に、それだけ言って部屋を逃げた。
暁、絶対当日になってめんどくさくなったパターンだ!!
でも、そうはさせない!!
今日は待ちに待った20日。
遊園地、そしてリトスタのライブの日である!!