イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で
たのむから
「え!?決便!?!?」
せっかく走って、18時10分に駅にたどり着いたのに。
切符を買うのに5分なんて時間有り余りすぎているのに。
...なんと、わたしたちが乗ろうとした便は、事故で決便になっていた。
「何時の便から復旧するんですか!?」
わたしは食いぎみに駅員さんに質問した。
すると駅員さんは困った顔をして。
「お気の毒だけど、今日の**線はすべて決便だよ。めどがたたないみたいなんだ。明日からは、復旧するはずだよ」
「えええ...えええええ」
驚きすぎて腰を抜かしそうになる。
こんなことってある!?
「どうしよう」
オロオロしているわたしとは反対に、隣に立っている暁はいたって冷静で。
「しゃーねーだろ。俺は明日の部活、午後練だから問題ねぇ」
割りきったように言い捨てる。
「そーゆー問題じゃなーい!!っそうだ、バス!!」
電車がだめなら、バスだ!!
わたしはあわててバスを検索するけれど、わたしたちに見合った便は見当たらなかった。
ガックリと肩を落としたあと、こうなったらタクシー!なんて考えたけど、そんなの何万円かかるの?って話だ。