＊ Reality ＊ ～鏡の顔～

ダメな人…

「こんなにも女に冷たくされた事がないから、これはある意味、心が揺さぶられた…。胡桃、今日絶対帰さないから…。」


はぁ？面倒臭い展開が好きとか、この男。


「専務…「大也だ…それと勤務時間外だから敬語もなしだ。」」


「あの、１度自分の部屋に帰らせて。それで後から大也のマンションに行くから。」


「わかった…。遅くとも2時間以内に来てくれ。待っている。」


「わかった。大也お疲れ様。」


「ああ。お疲れ。」



顔がにやけた状態の専務の後ろ姿に　挨拶をしてニヤリと笑ってしまう私はおかしいのか？


仕方ないでしょ？あのバカな男、私に連絡先も住んでるマンションの住所さえも伝えないまま帰ったのだから…。


途中気付いたけれど、敢えてスルーする欺とい私は何んて性格がいいのか、フフ。いつまで経っても来ない私を苛苛と待っている姿を想像すると　ちょっと可哀想かもね。


完璧な私がそんなミスをする訳がないじゃない。明日は適当に誤魔化す事になりそうだ。


さてと。帰ったらゆっくりお風呂に入って、その後のんびりとお酒でも飲みながら、一人の時間を満喫する事が 今の私の癒しの時間になるのは　間違いない未来であった。



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