* Reality * ~鏡の顔~
コンコン…


「専務、コーヒーをお持ち致しました。」


「ああ丁度飲みたかったんだよ。胡桃は気が利くね。ところで今日の予定は?」


「専務の今日のスケジュール調整をしまして外での商談はございません。ですが午後から課長以上の社内会議が入っております。」


「その会議に、胡桃も出席の予定でいて。」


「ですが、会議には秘書は…」


「社長の秘書にも声掛をするから、胡桃は心配しなくていい。側には居て欲しいから。」


この人出来るのか策士なのか?わざと精巧に偽るが上手すぎて、全然よめない。


「それと俺が言ったのは、胡桃の今夜のスケジュールの事だよ。胡桃の時間を俺に持ち帰りさせてくれない?」


はぁ~何言っちゃってるの?って、声を大にして言いたい!


けど─────


「はい。専務との時間、楽しみにしております。」


私の馬鹿──────、
断る事が出来ないって…どんだけミッションに囚われてれるの?


殆ど自分で病気だと思った…


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