本当のワタシ
“わたし”暴走族に入ります(?)
「おはよう」
「おはよう」
「おはよー」
朝、教室に入り、おはよう、と声を出すとみんなそれに返してくれる。
「沙恵、おはよう」
「おはよ」
私(沙恵)に声掛けてきたこの子は結。
私の1番仲のいい人。
「ねぇ、山崎くんさ、彼女出来たんだって」
「そうなんだ」
「ショック…狙ってたのに」
山崎くんは、同じ学年でイケメン。すごく人気。
正直私はどーでもいい。
だけど、そんなこと言えるわけないから話に乗る。
「カッコいいからねー」
「ねー!新しい人見つけないとな〜」
この学校は意外だろうけど、お金持ちが入るような中高一貫の私立学校。
結はギャルっぽいけどすごくいい子。
それに、普通の家庭の結は、この高校には首席で入り、授業料その他全額免除の特待生。