本当のワタシ


「うん。それと、敬語じゃなくてもいいよ」


「あぁ。あんま年変わんねぇし」


「わかりました」


「早速敬語」


「あ、えぇ、うん」


「よろしい」



お兄さんは満足そうに微笑んだ。

……ん?


「お兄さん…じゃなくて伊月くんは何歳…?」


すごく大人っぽいけど、あんま年変わんないの!?


「お、お兄さん!?伊月が!?やっべぇw」


「俺は高3だよ?そっか、俺大人っぽいもんねぇー」


伊月くんは笑っていた真緒くんをズカズカ蹴りながら言った。


…さっきの撤回しようかな。



「ほら、早く沙恵を紹介しに行くぞ」



もしかしたら1番冷静な憂さんがお兄さんなのかもしれない。


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