本当のワタシ
部屋を出てさっき来た道を戻ると、そこにはかなりの人数が集まっていた。
「いきなり集まってもらって悪いな。お前らに紹介したい人がいるんだ。沙恵ちゃん」
伊月くんは全体に大きな声で言うと、私の方を振り向いた。
「えと…蒼木沙恵といいます。三日間だけ、翔炎の姫にならせていただきます。よろしくお願いします」
頭をぺこりと下げた。
「お嬢様みたい…」「お嬢様だ…」「可愛い…」
色んな声がちらほら聞こえる。
「三日間って言っても、皆の意見によってはこれからも続けてもらうから、三日後、また集めるからその時に意見を聞かせてくれ」
「「「はい!!!よろしくお願いします!!!」」」
えっと…一応は認めてくれた…のかな?