本当のワタシ


「じゃあ、帰りもここで」

「はーい」


私は1組、山崎くんは3組。

だからここで別れる。



──ガラッ

………

教室のドアを開けると、一瞬シーンとした。

だが、すぐに元のうるささに戻った。


「沙恵ーっ」

「結、おはよ」

「もう!!心配させないでよね!」

「ごめんねー。っで、話って?」

「そーだね。一限サボって屋上行こ?」


サボるほど重大な話なんだ…。

私初めてだよ、授業サボるの。

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