本当のワタシ
「っ…!」
一瞬のことにあっけに取られる他3名だが、またすぐに襲いかかってくる。
だが、お兄さんはそれをも華麗にかわし、一撃で倒していった。
「…ほら、やっぱ雑魚じゃん」
「あの、、」
「あ、大丈夫?」
「はい。ありがとうございました」
「ここはこういう人達が沢山いるから、夕方からは歩かない方がいい」
そう言われてもなぁ。
暇潰すところここしかないもん。
「わかりました」
一応頷いておいた。
「家は?危ないから送ってくよ?」
私は家に帰るつもりないのだからそんなの困る。
「っ……だ、大丈夫ですよ」
「今みたいなの多いから」
「……」
何も言えずにいると、お兄さんが口を開いた。
「家に帰りたくないの?」
「……いつも、図書館で勉強して帰ってるフリをしてるんです」