本当のワタシ


結は少し涙を浮かべていた。


「ありがとう!沙恵大好き!」

「私もだよ!大好き!!」


私が結に向かって両手を広げると、結は抱きついてきた。


「これからも、よろしくね!」

「うん!」


ここで私はふと冷静になった。

結は話してくれたのに、私はまだ自分を偽ったままなのか。


「……ねぇ、結…」


「なに?」


「私の話も聞いてくれる?」


「…うん」



私は今までのことを話した。

家のこと、咲夜のこと。


水龍の総長は私の弟だと知ったら、すごく驚いていた。


その理由は


「私…昨夜と付き合ってるの…」

「つまり、私は結のお姉さんになるのね…」

「え、ちょっ!結婚はまだ早いって…/////」

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