本当のワタシ
そういうと、お兄さんは不思議そうな顔をした。
「どうして?」
「家にいると勉強を強制されるんですけど、私勉強と両親が嫌いなので」
「…プッ」
なぜかそこでお兄さんは笑った。
別に面白いこと言ったつもりは無いのに。
「じゃあさ、これからは“倉庫”に来ない?」
倉庫、、?
「来ればわかるよ」
お兄さんはそういって私の腕を引っ張って歩き出した。
「えっ、ちょっっ」
そのまま抵抗も虚しく、連れてこられたのは大きな倉庫だった。
「はい、ここが俺たちの倉庫です」
お兄さんはジャジャーンと効果音付きで言った。
「さて、入るよ」
「え…」