あきら先生、だいすきです。
晄先生の目の前に奈乃加が立つ。
その様子を私は一歩後ろで見ていた。
「先生って生徒のことどう思ってますか?」
「何ですか突然」
「先生って生徒にモテモテじゃないですか、だから私たちのことどう思ってるのかみんな気になってるんですよ」
先生はため息を一つついた。
「ただの生徒ですよ。それ以外の関係なんてないですよ。」
「じゃあ、先生のこと本気で好きな子がいたらどうします?」
先生はさっきより深くため息を一つついた。
「どうもならないですよ。生徒なんですから。」
「なるほど。わざわざありがとうございました。」
先生は奈乃加を避け、校門をくぐっていった。