あきら先生、だいすきです。
晄先生の隣を歩いてると、また視線を集めそうだったので少し距離を置いて歩いていた。
「そんな離れて歩く必要ある?」
「いやあまあ色々ねあるんですよ〜」
あはははと笑いながら話をそらす。
「まあいいけど」
相変わらず素っ気ない返事が返ってきたので、
さっきの質問に正直に答えてみた。
「先生って人気だから、一緒にいたり一緒に歩いてたりすると女子から独り占めすんなって言われるんですよ」
すると、先生が振り返って私の方を真っ直ぐ見ながら言った。
「俺、誰のものにもなった覚えないけど」
さっきよりワントーン低い声、真剣な表情。
" 晄先生 " から " 春田 晄 " になった感じがした。