メガネの奥の美人さん

ミカコが、仕事に生きるタイプになるとはね。
学生時代の友達は、みんなそう言う。

自分でも…そう思う。

あんないい加減に決めた会社だったのに、
やってみたら、面白くて。
女性が多いせいか、責任ある仕事が
早くにまわって来たせいもあるのかも。

素直に毎日楽しかった。

あの後輩が…あたしの下につくまでは。



大学院を出ているので、年的には一個だけ
年下の新入社員。

そりゃさ、少々やりづらいよ?

いかにも、頭良さそーな黒ぶちメガネ。
やたら背が高くて、見下ろされるし。
顔色悪くて、食は細いし。
声は小さいし、あんまり笑わないし。


いや、こう挙げると…
言いたいこと言ってるけども。

とにかく、仕事のできる後輩。
それは、間違いない。

どっちかって言うと…向こうの方が
やりにくいだろうな。

そんなこんなで…なんとなくギクシャクした
日々を過ごしていた。

そんなあたしたちが、違う意味でギクシャク
しだしたのは…

1つ大きな仕事が終わった、
打ち上げでの事件がきっかけだった。

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