メガネの奥の美人さん
思わず口を押さえて、後輩君の顔を
見ると…。
…は?
暗い中、間接照明がちょうど当たる所に
顔が見えた。
おそらく乱視も入ってるんだろう、
黒ぶちメガネを外した顔は…。
切れ長の目をした…超キレイな…
うわ、美人さん…。と、つい呟いてしまった。
もともとなのか?聞こえたのか?
なんだか、とっても顔が赤い。
パッとうつむいた後輩君の前髪が、
サラッとしてて、余計美人に見える…。
ぼーっとしてるあたしに、
うつむいたままで、呟いた。
…メガネ。
え?あ!はい!と、差し出すと、
さっと取ってかけた。
唇が触れたかも知れないというドキドキと、
メガネのないキレイな顔のドキドキで…。
じっと見つめてしまっていたらしく。
原さん…見過ぎです。と、
照れながら、文句を言った。
あ、照れてる。と、思ったら…
可愛い…と。
不覚にも、後輩君に、ときめいてしまった。
こんな美人さん、初めて見たわ、あたし…。
あ、そうだ!
ご、ごめんね?メガネ壊れてない??
あー…。大丈夫ですね。
原さん、やっぱ飲み過ぎなんじゃないですか?
え?あ、よろけたから?
ごめん。ほんと…そうかも。
支えてもらって助かったよ。
ありがとう。
いえ…。
じゃ、俺、戻ります。