君の隣で笑いたいーー
やっぱり蛇鬼がいなきゃ、こいつダメじゃん。

俺は、敵に背中を見せた。

「危ない悠くん‼」



ガシャーン。


はあ?


背中に鈍い衝撃。


振り返ると奴が、不気味に笑ってた。


「教えてやろうか?

蛇鬼の総長は俺だ」



はあ?


こんな弱い奴が?

見るからにひ弱な奴が蛇鬼の総長?


「はは、マジで。

じゃあ、スゲーよえーじゃん。

それに卑怯もの。

女にしか手を出せない卑怯ものが、総長語ってんじゃねーよ‼」


振りかざす拳。


それは、奴には当たらずすり抜けただけ。



はあ?

まさかの、誤算。


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