朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】
「降渡が一年落とした原因が俺と吹雪だって知られて――留年してからは降渡、授業出てたからな――俺と吹雪も絆からも攻撃されたな……」
「敵、多過ぎでしょう」
「普通にしているつもりだったんだけどなー」
俺たちの場合、前提条件が色々ややこしいのは見逃してほしいところだ。
「個別に敵対されてるだけなら面倒ではなかったんだけど、絆と降渡が一応付き合うようになって、俺が二人の付き合いの邪魔をしたって宮寺が誤解しちまってな……」
「ちょっと一時停止していい?」
「あ? おう」
咲桜が片手をあげてストップをかけてきた。
「降渡さんと――その絆さんは、恋人なの?」