朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】


「別に俺素行不良じゃねーよ? 絆一筋だし」


「高校一年間授業に出ねえで留年した奴のどこが真面目だよ」


「そんなことしてたんですかっ?」
 

私が驚くと、吹雪さんがふっと笑った。


「そのくせ、試験・模試ではずっと一位だったから教師も追い出せなかったんだよねえ」


「どんな生徒ですか」


「降渡、本当は僕らより学年一つ上なんだよ」


「え、同い年じゃないんですか?」

 
初耳だ。


「僕と流夜は同級だけど、降渡は一つ年上」


「ふゆもりゅうもいなくてつまんなかったから、一年落とせば一緒になるかなーって」


「「超問題児じゃないですか!」」
 

へらへら笑う降渡さんに、私と笑満、同時に叫んだ。


成績抜群の問題児って。


頼よりも問題児かもしれない。
 

遙音先輩が遠い目をした。


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