朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】
「あ、あったあった。さすが咲桜ちゃん。準備万端だねー」
出て来たのは市販の風邪薬や栄養補助食品だった。
確かに以前咲桜が来てくれた時に、残ったの入れておくと言っていた。
……が。
「なんでお前が知ってる」
ピンポイントでそこを探り当てた降渡。
この部屋に盗聴器の類はしかけられていない。
「え? だって俺、咲桜ちゃんとメル友だから。りゅう情報の交換は日課―」
「……ふざけんな」
いつの間にそんな位置手に入れやがった。
咲桜に改善するように言わないと。
「すごんでもダメー。咲桜ちゃんの愛情つまった薬を飲んでさっさと治せ。まーお前なら一晩寝りゃ治んだけど、明日学校で咲桜ちゃんに逢えないのはヤだろ?」
にやにやされた。