朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】
「ちゃんと寝ろよー」
「お前がいねーと学校で頼が咲桜に何かすっかもしんねーからな」
恐ろしい忠告を生徒から受けて、押し黙った。
二人が出てから、……一応鍵をかけた。
意味なし幼馴染が二人ほどいるけど。
言われたとおり、風邪薬を飲む。食事は摂ったから大丈夫だろう。
なんとなくローソファに座り込んで、中空を見つめた。
今日、初めて知った話。在義さんが養子って……。
最近のこと、色々と衝撃ばかりな毎日な気がする。
その中でも今日は色々と起きている。
咲桜の辛い告白は、マザコンがおかしな方向に進んでいて頭の中でごちゃっとしてしまい整理出来ていない。
…………。
咲桜が近所で虐げられているなんて、あの娘バカとお隣の咲桜バカが赦さないだろう。
もしも咲桜に頼られることがあったら全力で解決する。
望んでもいいのなら――という解決法がひとつ、ある。
実行はまだ不可能そうだが。