朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】


追いかけながら問うと、頼は「今はひみつー」と教えてくれなかった。


笑満と顔を見合わせる。頼がこんな行動力を発揮するなんて――テンションが高くはないから、興味ある対象を見つけたのではなさそうだ。


ではなんでこんなに行動的なんだ? 


本校舎から大分離れたところで、頼はやっと口を開いた。


「神宮先生って部活の顧問とかしてないじゃん?」


「ん? ああ、そうだね」


「んだから、俺と咲桜と笑満で部活作って神宮先生を顧問にしたら、学校で堂々と逢ってても何も言われないだろ」


「―――」
 

それって


「それ、部活の申請書なの?」

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