朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】


「ううん。まだだけど、今日は帰るってメッセ来てた」


『今からそっち行ってもいいか?』


「えっ……いいのっ? 嬉しいっ」


『あ、そう、か』


「うんっ! 待ってるねっ」
 

嬉々として電話を切る。


やった! 流夜くんに逢える! 


電話の向こうの流夜くんの声は照れているようだった。


もうそういうとこ愛らしいんだからなー。
 

にへらとしてしまう。


「―――」
 

――世界がキライなのは、私もだったんだ。

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