朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】
「!!!!!!!」
ど真ん中ついてきたー! 的確に急所狙って来たー!
な、何故……⁉ やはりばれているか……⁉
「じ、神宮先生ですか? えーと、穏やかで優しい先生だなー、とか?」
取りあえず、お見合い事件前のイメージを話してみた。
本当は全然穏やかじゃないけどかなり優しいからいいだろうか。
「穏やかで、優しい、ねえ……」
ふと、宮寺先生の声が影を帯びる。
「なんであいつ教師なんてやってんだろうなあ……」
その理由、今となっては私も知っているけど、下手なことは言えない。
返事に詰まっていると、ふとあることを閃いた。
そうだ、訊かれるだけじゃなくて……。
「宮寺先生、神宮先生とお知り合いなんですか?」
――反対に、立ち入ったことを訊いてみる。
心臓はドキドキしているけど、大丈夫。
これはただの雑談だと言い聞かせる。