朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】


「…………」


「………………自分の?」
 

確定的なことを言った流夜くんに、今度こそ私は言葉を失った。


じ、自分からばらした⁉
 

宮寺先生は先生で、まだ呑み込めていないのかぽかんとした顔をしている。


「そういうことだから。華取咲桜は俺のだから、お前に泣かされると気分が悪い」


「は―――? …………えええええっ⁉ おま、本当に本気で言ってんのか⁉」


「当り前だ。てか、俺は今年で学校変わるし、咲桜が卒業したら結婚するから」


「―――――!」
 

明け透けに言い過ぎじゃない⁉ 絶対大丈夫じゃないよね⁉


「な―――」
 

ひくり、と宮寺先生が息を呑んだのが聞こえた。


「なんで」

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