朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】


「はい。……学校だけど、…………またやってんのかあいつら……ああ、……今すぐ、ですか……。わかった、わかりました。だから在義さんには言わないでくれ」
 

謎のシメで通話が終わった。


「? 父さんがどうかしたの?」


「いや、龍さんとこに降渡と……絆が来て喧嘩してるから回収に来いとのことだ」


「けんか⁉ 龍生さんにも止めらんないの⁉」


「龍さん、あいつらに関しては傍観者決め込んでるから……。てことで、咲桜送ってく前に《白》に寄っても構わないか?」


「いやいやいや! 私一人でも帰れるから早く龍生さんとこ――」


「馬鹿共の痴話喧嘩のためにお前一人にするわけないだろう。昏くなれば色々と危ないし」


「ばかどもって……」


言いぐさが……。

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