朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】


俺は自身の行動に制限をかけていないから、《白》へも気軽に出入りしている。


と言うか、施設を家出同然に出てからは二宮さんに世話になっていたわけだから、《白》は俺にとったら実家みたいな感覚だったりする。


本当の実家には、近づけもしないけど。
 

そして春芽こそ当事者――宮寺と神宮たちの因縁の、原因の一端を担うのだけど、何事においても傍観者の位置でいられる器用な奴だ。


……宮寺が来ていること、報告の意味も含めて話しておいてもいいだろう。
 

まー春芽に話したとこで解決はしねーんだけどな。
 

と言うか、春芽は本当に傍観者を決め込んでいるのから、春芽に相談をして解決に持って行く意図を持っているだけでアホらしい。
 

どれだけあいつが当事者でいようと。

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