朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】
side流夜
「よう」
「………」
ドガッ!
宮司に向かって中段蹴りが炸裂した。
「無言で攻撃すんのやめろよ!」
「関わるなつったろ」
駐車場。いつもより時間は遅い。
宮寺の対策に連絡を取る必要がある人物に時間を作ってもらうのを待っていたら、今になった。
多忙な人だからその辺りはしょうがない。
そしたら宮寺に捕まった。くそ。
「俺は了承した覚えねーよ」
「俺は押し付けた覚えある」
……小学生の応酬のような平行線だった。