朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】


「うん。遙音くん、咲桜のご飯すきみたいだから……今度はあたしが作って来たいなって……」


「………」
 

可愛い!


「勿論!」
 

がっと笑満の手を取って大きく肯いた。


こんな可愛い笑満の頼みごとを断るわけがない。ましてや理由が最高だ。


「……だから笑満の彼氏って言われんだよ……」
 

頼がなんか言ってたけど気にすることもないだろう。
 

先輩が来てくれてよかった。笑満が嬉しそうだし、流夜くんへのお弁当も届けてくれるし。


気が付きすぎるな、あの先輩は。
 

笑満に美味しいご飯をつくってもらう、という形で恩返ししよう。
 

同じ味のものだって、先輩は笑満が作った方が嬉しいと思うから。

< 85 / 308 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop