君が振り向くその日まで。

-クラスPart2-

「ねぇー。影…宮くんだっけ?やっぱりオタクって感じー?」

「………。」

うっわ。なにこいつ。せっかく私が話しかけてあげてるっていうのに無視?!

「ちょっとくらい反応したらどうなの?」

「あー…うん。ごめん」

謝るくらいならちゃんと返事しろや。

「あーもう!」

ガタッ!!

私は影宮の隣の席になったことを恨んだ。

「美波、どこ行くんだ?」

「あーえっと、体調悪いんで保健室行きます」

私はそう言うと教室を出ていった。

そして、体験入学に来た時に偶然見つけた屋上へと向かった。
屋上の扉をかけると少し冷たい風が体に吹き付けたきた。

「あーあ、私の予想だったら隣の席はイケメンくんが来るはずだったんだけどな…」

「イケメンくんじゃなかったの?」

ん?えっ?
声のしたほうを見ると茶色い髪の毛で毛先が金色くなっている人がいた。

「銀河 翼(ぎんが つばさ)…」

「俺のこと知ってんの?」

「まぁ…」

銀河 翼。
クラスの中でも噂になってた人。
私たちの学年の中だとトップを争うくらいのイケメン。
まぁ…クラスの人たちが何をしようと私が目をつけたら私のものなんだよね。今までもそうだったし。

「今、授業中だよね?なんでここにいんの?」

「それ、あんたが言う?」

「いやぁ、俺は…」

「まぁいいわ。戻る」

隣の席がブスメガネじゃなくて銀河だったらよかったのに。

私は、教室へ戻るのが嫌になり保健室へ向かった。
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