処刑バッヂ
クラスは違うけれど、みんな仲の良いメンバーだ。


トオルが集めたのなら納得がいく。


「で、トオルは?」


昇降口の前まで来てそう言ったのは太一だった。


ここまで来たのはいいけれど、肝心のトオルの姿がない。


「さっきライン送ったけど返事はないんだよなぁ」


和馬がスマホを確認してそう言った。


「もしかして、もうサプライズがはじまったりしてて」


ウキウキとした様子でそう言ったのは麻央だった。


麻央はチャームポイントのツインテールを揺らしながら辺りを見回している。


「トオルのことだからあり得るよね。どこかに隠れてて、探し出されるのを待ってるとかさ」


ツクシはそう言い、麻央と同じように周囲を気にし始めた。
< 10 / 229 >

この作品をシェア

pagetop