処刑バッヂ
「まさか本当にクリスマスパーティーをするつもりじゃないよね?」


体育館の中へと入って行く2人を見送り、あたしはそう言った。


「……わからない」


涼希は左右に首を振ってそう答えた。


麻央とツクシが自らあんなものを持ってくるなんて思えない。


きっとあの行動も操られてのことなんだろう。


そう考えていたタイミングでアラームが鳴りはじめた。


あたしと涼希はできるだけ入口や窓から離れ、身を縮めた。


握りしめられたアラーム音は外までは響いていないようで、3人の足音がバタバタとどこかへ遠ざかって行くのが聞こえて来た。
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